映画寸評 1993〜1997年

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◎=絶賛 ○=よい
タイトル データ 鑑賞日 感想
1997
キッチン (我愛厨房) 1997日本=香港 (監)イム・ホー (出)富田靖子、チャン・シウチョン、ロー・ガー・イェン、カレン・モク 1997/12/25 ○ 互いの心の痛みを共有できるのか、それを癒し合うことはできるのか。 ちょっと変わった共同生活の中に見出される、心の安らぎ。 流れる水のように、はかない透明さに満ちた映像。 吉本ばなな原作。
喝采の扉 (虎度門) 1996香港 (監)ショウ・ケイ (出)ジョゼフィーン・シャオ、アニタ・ユン、ダニエル・チャン、 デヴィッド・ウー、レイ・チーホン 1997/12/05 ○ 京劇で男役を演じる女優にまつわる人間模様。 女優として妻として、そして母としての苦難と葛藤、 それを越えて強く生きてゆく主人公に拍手。
萌の朱雀 1997日本 (監)河瀬直美 (出)國村隼、尾野真千子、和泉幸子、柴田浩太郎、神村泰代 1997/11/23 ◎ 山あいの過疎の村、心ならずも崩壊していく家族。 静かに淡々と描かれる、愛着そして喪失感。 役者のほとんどが素人とは信じ難い出来。 関連ページ
東京日和 1997日本 (監)竹中直人 (出)竹中直人、中山美穂、松たか子 1997/10/29 ○ やや精神を病む妻、過ぎる程にやさしい夫。 今にも壊れそうな位、繊細に保たれる日常生活。そこに溢れる愛情。 写真家荒木経惟・陽子夫妻をモデルに、 描かれているのは紛れもない竹中さん自身の世界。 関連ページ
愛する 1997日本 (監)熊井啓 (出)酒井美紀、渡部篤郎、宍戸錠、岸田今日子、小林桂樹 1997/10/17 ○ あまりにも普通の少女が遺した、究極の愛の姿が、涙を誘う。 監督の前作『深い河』に匹敵する感動作。泣けた。 原作は遠藤周作さんの『わたしが・棄てた・女』。 関連ページ
私たちが好きだったこと 1997日本 (監)松岡錠司 (出)岸谷五朗、夏川結衣、寺脇康文、鷲尾いさ子 1997/09/07 ○ 30代の青春映画。 ふとしたことから共同生活することになってしまった男女四人の、 幸せな生活、交錯する想い、そして破局。 月日はこんなにもすべてを浄化してくれるものだろうか。 宮本輝原作。
世界の涯てに (天涯海角) 1996香港 (監)リー・チーガイ (出)金城武、ケリー・チャン、マイケル・ウォン、フォン・ピン 1997/07/18 ◎ 不治の病に冒された財閥の娘、彼女が憧れる英国青年、 娘からその青年の捜索を頼まれた「捜しもの屋」の青年、の三人が織り成す物語。 舞台は返還前の香港からスコットランドへ。 練られたストーリーと映像。効果的なラスト。傑作。
東京夜曲 1997日本 (監)市川準 (出)長塚京三、倍賞美津子、桃井かおり、上川隆也 1997/07/01 ○ 静かに穏やかに緩やか秘めやかに通り過ぎてゆく、大人の恋。 『病院で死ぬということ』、『東京兄妹』、『トキワ荘の青春』と続く、 市川準の世界は、とても好み。 関連ページ
夜曲 ノットゥルノ 1987フランス=オーストリア (監)フリッツ・レーナー (出)ウド・ザメル、ミヒャエラ・ヴィトハルム 1997/06/09 かの F.シューベルトの最晩年を描いた作品。 音楽っぽい映画なので、期待していたのだが…
うなぎ 1997日本 (監)今村昌平 (出)役所広司、清水美砂、常田富士男、倍賞美津子 1997/05/25 ○ カンヌ映画祭で賞を取った話題作。 刑務所を出て後、心を閉ざし理髪業に勤しむ男。 押し寄せる一連の波風を経て、男の心が開かれてゆく。 ドロドロした場面もあるが、最後にはホロリ。 原作(吉村昭)とはかなり設定が違う。 関連ページ
シャイン 1995オーストラリア (監)スコット・ヒックス (出)ジェフリー・ラッシュ、ノア・テイラー、アーミン・ミュラー・スタール 1997/04/09 ○ 父親の過剰な愛情に翻弄される、鬼才ピアニストの数奇な半生。 デイヴィット・ヘルフゴットという実在のピアニストがモデル。 ラフマニノフのピアノ協奏曲3番など、ピアノの音が全編に溢れている。 関連ページ
いちご同盟 1997日本 (監)鹿島勤 (出)大地泰仁、谷口秀哉、岡本綾、竹下景子 1997/03/27 ○ 入院中の少女、野球少年、ピアノ少年、の3人の中学生の、美しくも哀しい日々。 素人っぽい演技だが、好感の持てる作品。 関連ページ
夜半歌聲 逢いたくて、逢えなくて 1995香港 (監)ロニー・ユー (出)レスリー・チャン、ウー・チェンリェン、ホァン・レイ 1997/03/08 ◎ 許されぬ恋に落ちた、財閥の令嬢と、才能ある歌劇団の歌手との、 時代を越えた恋の物語。 ゴージャスかつ繊細な映像。 レスリー・チャンのシブイ歌声が聴けるとあってか、大混雑。 関連ページ
恋と花火と観覧車 1997日本 (監)砂本量 (出)長塚京三、松嶋菜々子、生瀬勝久 1997/02/23 ○ 最愛の妻と死別して久しい誠実な中年男性が、 若い OL との恋愛に踏み切るまでの物語。 かっこいい長塚さんと、可憐な松嶋さん。 エンドロールの最後まで見よう。 関連ページ
ニュー・シネマ・パラダイス (完全オリジナル版) 1989イタリア=フランス (監)ジュゼッペ・トルナトーレ (出)フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルバトーレ・カシオ 1997/02/11 ◎ シチリア島の田舎町。村人たちの唯一の娯楽の場である映画館を舞台にした、 無骨な映写技師と、映画館に入り浸る少年との、悲しみと喜びの物語。 至高の映画讃歌。どうしてこんなに泣けてしまうのか…。
月とキャベツ 1996日本 (監)篠原哲雄 (出)山崎まさよし、真田麻垂美 1997/01/20 ○ 無気力に陥ったミュージシャンが、ファンの少女との不思議な邂逅を通じて、 創作意欲を回復していく。 山崎さんの劇中歌が感動的。 関連ページ
1996
学校II 1996日本 (監)山田洋次 (出)西田敏行、いしだあゆみ、永瀬正敏 1996/10/20 ○ 今度の舞台は特別養護学校。先生たちの、生徒たちの、喜び、悲しみ、涙。
トキワ荘の青春 1996日本 (監)市川準 (出)本木雅弘、大森嘉之、鈴木卓爾 1996/09/29 ◎ 古き良き時代の、マンガ家たちの青春群像。 今や失われし、濃い人間関係。 監督の描きたかった世界が、切々と伝わる。
未来の想い出 ラストクリスマス 1992日本 (監)森田芳光 (出)清水美砂、工藤静香 1996/09/29 ○ 「トキワ荘…」と同時上映。 運命は自分の思いで変えるもの、ってこと。
アパートメント 1995フランス=イタリア=スペイン (監)G.ミモーニ (出)R.ボーランジェ、V.カッセル、M.ベルッチ、M.G.クチノッタ 1996/09/15 ○ 男女4人の織り成す、複雑に絡み合う恋愛関係。 場面の最後に向って、急速に収束していく件は圧巻。 ラストのR.ボーランジェの微笑の意味深さ!
イル・ポスティーノ 1995イタリア (監)M.ラドフォード (出)M.トロイージ、P.ノワレ 1996/08/25 ○ 舞台は文明から取り残されたような地中海の小島。 素朴な郵便配達夫と、偉大な詩人との、出逢いと別れ。 哀しいほどに美しい海辺の情景、そして音楽。
絵の中のぼくの村 1995日本 (監)東陽一 (出)松川慶吾、松川翔吾、原田美枝子、長塚京三 1996/08/01 ○ 一昔前の高知の農村で、のびのびと過ごす双子の兄弟の、日々のスケッチ。 カテリーナ古楽合奏団の奏でる中世〜ルネッサンスの音楽が、 不思議とぴったりマッチ。
眠る男 1996日本 (監)小栗康平 (出)安聖基、クリスティン・ハキム、役所広司 1996/07/29 ◎ 二度目に観た。心の底から湧き上がる静かな感動。 こんなにすばらしい財産を得た群馬県を、本当に羨ましく思う。 関連ページ
月夜の願い 新難兄難弟 1993香港 (監)ピーター・チャン、リー・チーガイ (出)トニー・レオン、レオン・カーファイ、カリーナ・ラウ、アニタ・ユン 1996/06/29 ○ 香港版 Back to the future と言ったところ。 今やただのガンコジジイにしか見えない父親にも、若き一途な青春があったことを知る。すごい出演者の顔ぶれ。ほのぼの系コメディ。
君さえいれば 金枝玉葉 1994香港 (監)ピーター・チャン (出)レスリー・チャン、アニタ・ユン、カリーナ・ラウ 1996/06/29 ○ 「月夜…」と二本だて。どちらもアニタ・ユン出演。 人気プロデューサ夫妻に憧れる純真な少女。 しかし、男性歌手のオーディションに男装して応募したことから、 とんでもない騒動が巻き起こる。 豪華キャストによる、ほのぼの系コメディ。
ロマンス 1996日本 (監)長崎俊一 (出)玉置浩二、ラサール石井、水島かおり 1996/05/28 ○ 30歳になる前は30代がすごく大人に見えた、しかしいざ自分が30になってみると…。 夢にしがみつくことは愚かなことだろうか。 そして、ただ一切は過ぎてゆく。
ヒート 1995アメリカ (監)マイケル・マン (出)アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ 1996/05/26 ○ 自分からは決して見ない傾向のアクション映画だが、友人に誘われて観た。 見てみれば、手に汗握る面白さ、主演二人のカッコよさ!
(ハル) 1996日本 (監)森田芳光 (出)深津絵里、内藤聖陽、戸田菜穂 1996/04/06 ◎ 電子メールで知り合った男女が、少しづつ想いを募らしてゆく。 そのままスクリーンに現れる文面が、不思議にリアル。 「文字情報」に込められた想いの深さ。 赤い服のシーンは、思い出しただけでも泣けそう。
Shall we ダンス? 1995日本 (監)周防正行 (出)役所広司、草刈民代、竹中直人、渡辺えり子、原日出子 1996/03/03 ○ 「もう一度、人生に恋してみよう」という、*超*話題作。 観た後で、自分もダンスをしたくなってしまった人が、絶対たくさんいると思う。
おかえり 1995日本 (監)篠崎誠 (出)寺島進、上村美穂、小松正一 1996/02/18 ◎ 隣り合うふたりを隔てる隙間はどれほどなのか。 それを埋めることはできるのか。 結婚4年目、心を病んでしまった妻。うろたえながらも、じっと抱きしめる夫。 切実な映像と、あまりに効果的な音楽。 心に残る傑作。 関連ページ
幻の光 1995日本 (監)是枝裕和 (出)江角マキ子、浅野忠信、内藤剛志 1996/01/21 ◎ 理由も分からず突然自殺した夫へのこだわり秘めたまま、再婚する女性。 北陸の漁村の、淡々と穏やかな生活風景の中で、次第に心が癒されてゆく。 山あいの葬列のシーンは映像美の極致。 原作は宮本輝の初期作。 関連ページ
眠る男 1996日本 (監)小栗康平 (出)安聖基、クリスティン・ハキム、役所広司 1996/01/15 ◎ 山の事故の後目覚めることのない男をとりまく人間模様。 群馬県人口200万人記念映画だが、ご当地映画の対極と言うべき映像詩。 天才の仕事。 情報ページ
1995
南京の基督 1995日本=香港 (監)トニ・オウ (出)レオン・カーフェイ、富田靖子、トゥオ・ツォンフォワ 1995/12/21 ○ 芥川龍之介原作。人気作家と貧しい娼婦との、国を越えた悲恋の物語。 富田靖子は思い切った演技だが、直截的描写はそんなに必要ない気も。
不滅の恋・ベートーヴェン 1994アメリカ (監)B.ローズ (出)G.オールドマン、I.ロッセリーニ、J.クラッベ 1995/12/03 ○ 苦悩の作曲家の心に秘めたままの「不滅の恋人」は誰だったのかを探る。 次第に明らかになってゆく意外な真実。 但し、物語は完全なフィクション。 ベートーヴェンが英語を話すのは違和感あり過ぎ。
1995日本 (監)旗降康男 (出)浅野ゆう子、一色紗英、夏川結衣、西島秀俊、松方弘樹 (音)さだまさし 1995/10/21 監督の力量不足か、原作の味が全然活きていない。 TVドラマ(NHK)にもなったが、そちらの方が格段に上。 宮尾登美子原作。
静かな生活 1995日本 (監)伊丹十三 (出)渡部篤郎、佐伯日菜子、山崎努、宮本信子 1995/10/14 原作者・大江健三郎のドロドロとした人間不信が前面に出て、 うんざりするほど後味が悪い。
緑色の部屋 1978フランス (監)F.トリュフォー (出)F.トリュフォー、N.バイ、J.ダステ、A.ヴィテーズ 1995/09/15 亡き妻を想い、死者のための部屋に心を置く男と、それにどこか同調する女。 悲哀を通り越して、ちょっと狂気な世界。
午後の遺言状 1995日本 (監)新藤兼人 (出)杉村春子、乙羽信子、朝霧鏡子、観世榮夫 1995/07/22 ○ 「老いる」ことへの力強い讃歌。 90代で主演の杉村さんの溌剌さ。 しかし、乙羽さんにとっても、そして杉村さんにとっても、これが遺作となった。 合掌。
カストラート 1994フランス=イタリア=ベルギー (監)G.コルビオ (出)S.ディオニジ、E.L.ヴェルソ、E.ジルベルシュタイン、C.セリエ (音)C.ルセ 1995/07/16 ○ 時はバロック時代。 天才カストラート(去勢歌手)と、その兄である凡庸な作曲家。 互いに支え合って生きてきた兄弟の絆も、天才ヘンデルの登場を機に、崩れはじめる。 歌声はソプラノとカウンターテナーの合成だが、雰囲気抜群。 ルセらによる音楽もよい。
無伴奏・シャコンヌ 1994フランス=ベルギー=ドイツ (監)R.クレイトマン (出)R.ベリ、I.デ・メデイロシュ、F.ベルレアン (音)G.クレーメル 1995/07/09 ○ 真の音楽を求めて、地位も名声を棄てて放浪する孤高のヴァイオリニストが、 精神的な高みに至るまでの道程。 ちょっと崇高過ぎるかも。
深い河 1995日本 (監)熊井啓 (出)秋吉久美子、奥田瑛二、井川比佐志、香川京子 1995/07/02 ◎ さまざまな重い過去を背負った人々が、拠り所となる「何か」を求めて、 インドの聖地ツアーに向う。 ガンジスに浸る秋吉久美子の恍惚の表情は、在りし日の遠藤周作さんも絶賛。 ずっしりと心に響く作品。
フォレスト・ガンプ 1994アメリカ (監)R.ゼメキス (出)T.ハンクス、S.フィールド、R.ライト、G.シニーズ 1995/06/10 ○ 話題作。 幸せとは、お金でも地位でも名誉でもないことを教えてくれる。 さりげなく散りばめられた名言の数々。
ジャンヌ 第1部・第2部 1994フランス (監)J.リベット (出)S.ボネール (音)J.サヴァール 1995/05/17 2部構成の長い長い作品だが、何だかパッとしない出来。 折角のサヴァールの音楽もこれでは勿体無い。
Love Letter 1995日本 (監)岩井俊二 (出)中山美穂、豊川悦司、酒井美紀、柏原崇 1995/05/01 ○ 同姓同名ゆえに敬遠しあっていた高校生の男女の、長い時を経ての「邂逅」。 甘ずっぱいような美しい映像の数々。
東京兄妹 1994日本 (監)市川準 (出)緒方直人、粟田麗、手塚とおる、広岡由里子 1995/03/26 ○ 両親を失い、静かな下町でひっそりと暮らす、 古書店に勤める兄と、高校生の妹。 ふたりの生活は、永遠に続くと思われた。 あまりによかったので、後日私は都営荒川線に乗り、 舞台となった鬼子母神を訪れてしまった。
119 1994日本 (監)竹中直人 (出)赤井英和、鈴木京香、竹中直人 1995/03/26 ○ 十年以上も火事のない平穏な港町。 そこで「待つのが仕事」の消防隊員たちは、突然現れた才媛にドギマギ。 竹中さんの思いが伝わる、ほのぼのとした佳作。
哀戀花火 (炮打双灯) 1993中国 (監)フー・ピン (出)ニン・チン、ウー・カン、チャオ・シアオルイ 1995/01/15 ○ 代々続く火薬問屋の若き女主人。 恋愛沙汰から遠ざけられて育ってきた彼女だけに、 一度燃え上った恋の火花は激しかった。 中国らしい雄大なスケール。
1994
つきせぬ想い (新不了情) 1993香港 (監)イー・トンシン (出)アニタ・ユン、ラウ・チンワン、カリーナ・ラウ、キャリー・ンー、 フォン・ボーボー、ポール・チュン、シルヴィア・チャン 1994/12/23 ◎ 「死を思えば、どんな困難も乗り越えられるよ」 過ぎる程に幸せな二人を、突然襲う病魔の影。 典型的お涙頂戴的ストーリーと分かってはいるのに、もう涙が止まらない。 ここまで観客が揃って泣いていた映画は、珍しいと思う。 この日、クリスマス模様の渋谷の町を、ひとり涙顔で歩いていたのは私です。 作品研究サイト
氷点 1966日本 (監)山本薩夫 (出)若尾文子、津川雅彦、安田道代、山本圭 1994/11/11 原作は言うまでもなく三浦綾子さん。 でも、主人公の陽子役の女優が、イメージとイマイチ合わない気がした。 モノクロ作品。
にっぽん泥棒物語 1965日本 (監)山本薩夫 (出)三国連太郎、森魔子、伊藤雄之助、江原真二郎 1994/11/11 ○ 「氷点」と同時上映。 泥棒稼業中に、大事件の現場を目の当たりにした主人公。 濡れ衣を着せられた恩人の無実を証言するために、 かつて自分が泥棒だったことを露にしなければならないジレンマ。 人情系の佳作。 モノクロ作品。
バグダッド・カフェ 1987ドイツ (監)P.アドロン (出)M.ゼーゲブレヒト、J.パランス、CCH.パウンダー 1994/11/03 ○ 周りに何もない砂漠の中のカフェに、心ならずも居着くことになった中年女性。 何のまとまりもないカフェの家族や居候たち。 しかし、ささやかなきっかけから、やがて彼らの心が交わってゆく。 軽妙な音楽もよい。
欽ちゃんのシネマジャックII 1994日本 (企画)萩本欽一 「蛍の光」(監)萩本欽一/ 「やさしい嵐」(原案)安部譲二(監)萩本欽一/ 「なんかへん? PART2」(監)萩本欽一/ 「食べる」(監)山本晋也/ 「さだおばさん」(絵)原田泰治(監)さだまさし/ 「邦ちゃんの一家ランラン」(原案)山田邦子(監)石黒昇 1994/09/25 ○ 20分ほどの作品が6本、一本300円、観たい分だけ自己申告で支払。 企画としては楽しい。 作品も、意外に高密度。
永遠(とわ)の愛に生きて 1993アメリカ (監)R.アッテンボロー (出)A.ホプキンス、D.ウィンガー、J.ウッド、E.ハードウィック、J.マゼロ 1994/08/27 静的な宗教学者と動的な詩人。 全くタイプの違う男女が、やがて互いを理解していくが…。 何か共感に足りない気も。
シンドラーのリスト 1993アメリカ (監)S.スピルバーグ (出)L.ニーソン、B.キングスレー、R.ファインズ、C.グッドール 1994/05/27 ○ ナチスの手から多くのユダヤ人を匿うことに、身を投じた男の物語。 モノクロの映像が現実感を増している。 ただ、台詞が英語でなければもっと現実感があったろう。 感動作。
1993
学校 1993日本 (監)山田洋次 (出)西田敏行、竹下景子、萩原聖人、中江有里、裕木奈江、大江千里、田中邦衛 1993/12/23 ○ 定時制中学に集う様々な生徒たちの、愛すべき人間模様。 彼らを見守る教師たち。真に学ぶべきものは何であるのか。
東京物語 1953日本 (監)小津安二郎 (出)笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子、山村聰、三宅邦子、香川京子、東野英治郎 1993/12/11 ○ 往年の名作。親子について、家族について、現代に問い掛ける。 原節子さんの神々しいまでの気品。
愛を弾く女 1992フランス (監)C.ソーテ (出)D.オートゥイユ、E.ベアール、A.デュソリエ、E.ブールジーヌ 1993/11/03 ○ ヴァイオリン奏者、プロデューサー、ヴァイオリン製作家の、思いのすれ違い。 ラヴェルなど、キビキビした音楽もよい。
伴奏者 1992フランス (監)C.ミレール (出)ロマーヌ・ボーランジェ、リシェール・ボーランジェ、E.ソフォノバ、S.ラバルト 1993/07/24 ○ 華やかな舞台にきらめくソプラノ歌手の栄光。 その舞台裏に秘められた、実業家の夫との軋轢。 伴奏ピアニストが垣間見た、人々の生きざまの哀しさ。
めぐり逢う朝 1991フランス (監)A.コルノー (出)J.P.マリエル、ジェラール・ドパルデュー、A.ブロシェ、ギョーム・ドパルデュー、C.シオル、C.リシェール (音楽)J.サヴァール 1993/03/24 ◎ 孤高のヴィオール奏者サント・コロンブと、才気溢れる若き弟子マラン・マレ。 一度は反目しあった師弟の心と心とが、めぐり逢う朝がやがてやってくる。 陰影に富む映像、深い音楽。傑作。

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(紺野裕幸)

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