◎=絶賛 ○=よい
2004 |
タイトル |
場所・会場 |
日付 |
内容・感想 |
明和電機 ナンセンス=マシーンズ展 |
NTT ICC |
2004/12/12 |
明和電機による新旧の製品群、すなわち「まったく役にたたない機械」をずらり陳列。
どれもこれも、笑ってしまう程に馬鹿馬鹿しいものばかりで、
その斬新で突飛な発想には妙に感心させられる。
実際に操作させてもらえる楽器や、自動楽器のデモンストレーションもあり。
しかし、これだけ集中的に見せられると、
次第について行けない気分になってしまったのも正直なところ。
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信濃デッサン館 |
長野県上田市 |
2004/09/01 |
○
松本俊介、村山槐多(かいた)、関根正二など、
薄命の画家たちのデッサンを中心に集めた小さな美術館。
「夭折の画家」を中心に集めているところが、桐生の大川美術館と少し似ていて、
実際、松本俊介のニコライ堂のデッサンは大川美術館所蔵の油彩画の下絵のよう。
館内には野田英夫の特別展示室が、すぐ付近に別館・槐多館がある。
眺望のよい喫茶室・独鈷(とっこ)も併設。
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戦没画学生慰霊美術館 無言館 |
長野県上田市 |
2004/09/01 |
◎
戦争で逝った美術学生たちの遺した絵画や遺品を展示。
まさに形見である絵画の数々は、損傷の甚だしいものもあれば
数十年を経ているとは思えないほど鮮やかなものもあり、
添えられた遺品、特に彼らの手紙(随分こまめに手紙を書いたものだ)
を見ながら、それを書いていた時の心境を思うと、胸が押し潰されるよう。
何れにせよ、そう遠くない時代に身近でこのような事実があったことを
忘れずにいたい。
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日本の木版画100年展 |
名古屋市美術館 |
2004/08/28 |
◎
20世紀初頭から現代まで、世界的にも評価の高い日本の現代木版画、
約100人の作家による作品を集成。
大きさ、抽象・抽象、彩色、技法等々変化に富んでいて、
展示点数は多いが全く見飽きない。
概して小さめの作品が多く、絵画よりも親しみ易い印象で、
自分の部屋にあったらどんなにいいかと思う。
ボランティアによるガイドツアーも拝聴、
歴史から裏話まで非常に興味深く有益。
常設展示にも精選された作品が並ぶ。
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ヒューマニズムの絵画 ベン・シャーン展 |
大川美術館 |
2004/06/27 |
◎
訪れたのは3年振り2度目。
企画展示のベン・シャーン作品は、
社会と時代に鋭い目を向けた絵画や版画が約50点。
第五福竜丸事件を機に日本との縁も深かったことなど、
共感度の高い学芸員による作品解説も拝聴し、一層の満足感。
近代日本洋画を中心とした常設展示も、
「絵は人格」と言う視点で一貫された方向性が分かり易く、極めて充実。
監視員がいないので気楽なのもよい。
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ポートレートの現代 |
うらわ美術館 |
2004/05/02 |
○
ポートレートにまつわる現代美術を12人の作者毎に展示。
「肖像」をかなり拡大解釈して無理矢理テーマにまとめた印象はあるが、
その分だけ内容が多様で面白い。
福田繁雄によるヴィーナス胸像に無関係の顔を転写したものや、
籔内佐斗司のユーモラス表情の木彫などが印象的で、
何れにせよ不可解な現代美術は含まれず、どれも親しみ易い作品なのがよい。
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野上弥生子文学記念館 |
大分県・臼杵市 |
2004/03/04 |
○
野上弥生子(1885-1985)の生家(小手川酒造)を記念館として公開。
1階では生涯を紹介したビデオを上映。
2階の展示は、著作や遺品、書簡や交友関係の資料、数多くの自筆原稿など、
生家と言うだけあってさすがに充実を極める。
当時の文人としては例外的なほどに、きちんとした人であったことも伺える。
趣のある建物と街路の風景もよい。
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竹田市立歴史資料館 |
大分県・竹田市 |
2004/03/03 |
1階展示室では、古代の出土品から、岡城の復元模型、民具や剥製、
近代の発電所の設備に至るまで雑多に色々。
2階展示室では、地域ゆかりの芸術家や文人の紹介で、
瀧廉太郎が少年時代に描いた絵(一点)が貴重な見もの。
資料はただ陳列してあるだけで、展示方法にはもう一工夫欲しい気も。
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瀧廉太郎記念館 |
大分県・竹田市 |
2004/03/03 |
瀧廉太郎(1879-1903)が少年時代を過ごした実家を復元した資料館。
残念ながら展示資料は多くないが、係員の方の仰ることには、
自筆譜などの資料は元々あまり遺されていない
(早世だった上に、結核で亡くなったために遺品が焼却処分されてしまった)とのこと。
古い民家の佇まいが、竹田の静かな町並みにふさわしい。
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特別展示「戦争と美術」 |
群馬県立近代美術館 |
2004/02/07 |
○
1階展示室には、「日露戦争軍人木像」約160体(身長50cm程の軍服姿の慰霊像)が
ずらり整列し、それを取り囲むように井上有一「東京大空襲」30点(激情的な書)
を配置。卓越な構成で異様な空気を醸し出す。
2階展示室の目玉は
ピカソ「ゲルニカ」タピスリーやザッキンの彫像だが、
ルオー「ミセレーレ」やフォートリエ作品、
それに井上有一「噫横川国民学校」なども印象的。
常設展示も質・量共に充実で見応えあり。
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葛飾柴又寅さん記念館 |
東京都・京成電鉄柴又駅より |
2004/01/01 |
○
映画『男はつらいよ』シリーズの舞台・葛飾柴又の、帝釈天の裏手にある記念館。
実際に撮影に使われていた「くるまや」のセットや模型、
シリーズ全作のポスターなど、
展示物は多くはないが、雰囲気は充分楽しめる。
寅さんが売っていた商品の陳列や、かつて柴又を走っていた「帝釈人車軌道」、
付近から出土した寅さんそっくり埴輪なども面白い。
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